リハヤートのメモリーノート

リハビリテーション医が、忘備録として思いついたことをつづります

パーキンソン病

パーキンソン病とインフルエンザ

パーキンソン病の人でインフルエンザ感染後10年超における発症リスクが70%以上上昇というレポートが出たようです。(JAMA Neurol) インフルエンザ以外の複数の感染症との関連は見られなかったようです。 原因としてはパーキンソン病前駆期に、運動症状以外の…

MAO-B阻害薬(まとめ)

パーキンソン病治療のMAO-B阻害薬について現在の位置づけについてまとめます。 DA agonistとMAO-B阻害薬についてはどちらがよいのか? 一般的にはDA agonistがL-DOPAに続いて2番目に使用されることが多いです。 NICEガイドラインでは、DA agonistは衝動制御…

パーキンソン病とリハビリテーション

パーキンソン病は、神経難病の一つで、人口10万人あたり100-150人程度いるとされ、高齢化社会とともに増加しています。 中脳の黒質からドパミンの産生が低下することにより様々な症状を引き起こします。ドパミンは、簡単に言えば「気持ちよい」、「心地よい…

パーキンソン病の排尿障害

パーキンソン病の排尿障害は、70%に前頭葉-ドパミン受容体D1障害によると考えられる過活動膀胱(OAB:over acting bladder)を認めます。過活動膀胱により膀胱が異常に活動してしまい頻尿になりmす。パーキンソン病といえば運動や認知、腸の動きはすべて遅く…

進行期パーキンソン病の合併症

L-DOPAはドパミンの前駆物質で、治療薬として使用されますが、中枢に行く前にL-アミノ酸デカルボキシラーゼによりドパミンに変換されます(約70%)。それを防ぐため、カルビドパ、ベンゼラチドを併用します。また、L-DOPAは、一部COMTにより3-OMDに変換され…

パーキンソン病の薬 まとめ

最近パーキンソン病の新薬が出てきています。 新薬といっても作用機序は同じ薬が重なってきており、それぞれの売り文句を認識しないと混乱しそうになります。現時点で整理する意味で簡単にまとめてみます。 DA agonist L-DOPA投与の次のチョイスあるいは若年…

パーキンソン病 進行期でみられる薬物関連症状

パーキンソン病の進行期で出現するものを整理します。 (A) まず紛らわしいものとして Wearing-off L-DOPAの効果が切れることにより運動症状が変動 on-off 服用時間に関係なく急激な症状の軽快と増悪が繰り返される no-on/delayed-on L-DOPA効果が見られない/…

パーキンソン病 診断基準と治療 ガイドライン

パーキンソン病の診断基準は、国際パーキンソン病・運動障害疾患学会(MDS)の診断基準に準拠されています。 具体的には、パーキンソニズムが存在し、(1)絶対的除外基準に抵触しない、(2)少なくとも2つの支持的基準に合致する、(3)相対的除外基準に抵…