リハヤートのメモリーノート

リハビリテーション医が、忘備録として思いついたことをつづります

パーキンソン病とリハビリテーション

パーキンソン病は、神経難病の一つで、人口10万人あたり100-150人程度いるとされ、高齢化社会とともに増加しています。

中脳の黒質からドパミンの産生が低下することにより様々な症状を引き起こします。ドパミンは、簡単に言えば「気持ちよい」、「心地よい」といった気分が高揚した時に出やすい物質です。ドパミン低下により無表情、運動障害、睡眠障害、うつ傾向などみられます。運動症状の中でも、無動、固縮、振戦、姿勢反射障害が4大症状とされています。

治療はざっくりいえばドパミンを補充していくことになりますが、徐々に薬の効きが悪くなりいわゆるhoney moon期間をいかに長くしていくかが問題となります。薬を増やすことにより一時的に改善しますが、しばらくしてまた悪化し、また薬を増やすといったふうに徐々に薬が増えていくわけです。主に神経内科医が担当しますが、体が硬くなってくると効き目が悪くなると感じることが多くなっていきます。

 そこで薬を安易に増やす前に効果的と考えられるのが、リハビリテーションです。

残念ながら全国的にも積極的にパーキンソン病に特化してリハビリを行っている施設は少ないです。しかし、私は外来で簡単に指導したりしていますが、短時間でも効果を実感しています。

パーキンソン病に対する専門的な知識を持って取り組むことで、相乗効果が得られると思います。

 

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