リハヤートのメモリーノート

リハビリテーション医が、忘備録として思いついたことをつづります

輸液

輸液にはいろいろな種類があります。

まず基本となるものとして、生理食塩水があります。

これはヒトの体液が0.9%NaClで同じ浸透圧となることより、生理食塩水は0.9%として作られます。

またリンゲル液というものがあります。これは生理食塩水にK,Caを加えたもので、より生理的な成分としたものです。

さらに乳酸リンゲル液、酢酸リンゲル液があります。これは乳酸、酢酸が体内で産生になることを中和することを目指して(完全体?)追加したものです。

 

一方、ブドウ糖でヒトの浸透圧と同じにしたものが5%ブドウ糖です。

 

同じ浸透圧ですが、血管内に入る量が違います。

生理食塩水 25%血管内に入る

ブドウ糖液 8%血管内に入る

 

また、これとは別に1号液から4号液まで製品化されています。

1号液 生食 1/2 + ブドウ糖

2号液 生食 1/3 + ブドウ糖

3号液 生食 1/4 + ブドウ糖

4号液 生食 1/5 + ブドウ糖

 

脱水の場合は何を点滴すればよいのでしょうか。

脱水の時、有効循環血漿量が減少しており、この時抗利尿ホルモン (ADH)が分泌され、低ナトリウム血症に傾いています。ここで自由水を投与するとさらに低ナトリウム血症を助長します。

よって、まずは生理食塩水を投与することとなります。