リハヤートのメモリーノート

リハビリテーション医が、忘備録として思いついたことをつづります

コロナワクチンの接種率

コロナが拡がり約1年半が経ち、ワクチン接種が進んでもまだ収束がみえません。

そもそもワクチンを接種していても、コロナにはかかります。インフルエンザ予防接種をうけてもインフルエンザにかかるのと同じことです。

いったいどれぐらいワクチン接種が進めば安心できるのでしょうか。

 

 

基本再生産数 (R0)というものがあり、病原体に免疫を持っている人が、免疫を持っていない人に対して、1人当たり何人感染させるかという数値で、感染の強さを表します。当初はR0は2.5程度と言われていましたが、デルタ株は6~8ともいわれており、大変感染力が強いです。

実際にコロナウイルスを1人の感染者から何人に感染させるかを示す数値があり、実効再生産数 Effective reproduction number (Rt)とよばれます。これは、マスクやワクチンなど予防をしていても実際にどれぐらい1人当たり感染者数が拡がるかを示すものです。これが1を上回れば感染は拡大していき、下回れば感染は収束していくものとされます。

 

この度の第5波は、医療現場にいても一番感染力が強い印象です。

ワクチンの普及率の指標としては、かなりざっくり安心して生活するということを考慮して基本再生産数で考えると、1人当たり重症化しないようにするには、最大8として、1人が8人に感染させるウイルスだとしてもそのうち1人かそれ以下に感染を抑えられるようになれば、少なくとも重症者数は減ってくるはずです。

そうすると7/8×100=87.5%の人がワクチンを打っていれば、安心して生活が出来るようになるかもしれません。実際は6,7人とすればもう少し下がってもよいということになります。

当初は1人当たり3人としても、2/3×100=67%なので70%程度が目安と思われましたが、安心するには80%程度の普及率が求められそうですね。

日本は、いろいろマスコミに叩かれていますが、8月20日時点で40%程度まで来ているので、世界的にもかなり盛り返しています。このペースでいけば9~10月には80%も達成可能にも見えますが、問題は12歳未満のお子さんがうてないことや、それ以外でもワクチンを打たない方がいることからどこかで伸び悩みそうです。

なんとかお子さんも打てるようになるとよいですね。